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神刀流神刀館剣武術

神刀流神刀館剣武(剣舞)について

神刀流神刀館剣武(剣舞)術について

 

剣舞とは何か。
    『剣舞とは
      神代ながら大御手振りを
        舞にことよす
           破邪の剣』

神刀流においては、開祖日比野雷風先生がこのように述べております。また二世日比野雷風を継承された内藤正光入道先生も、「神と剣とは一つである」と、即ち「剣心一如」の境地で師弟を指導されました。大むかしから自己防衛のために研究され、発展をとげてきた日本武道を基礎として、これに芸術的色彩を加えて完成したものが「神刀流剣武術なり」と言い伝えられる所以です。

剣舞は、この武道の原則を主体として、詩吟に従って演舞するのですから、「気剣体が一致」となって、真に斬れる剣でなければ何の価値もありません。剣を腰に差していてもこれを抜かない剣武がたくさんありますが(例えば「棄児行」「九月十三夜陣中の作」等々)、こういう場合でも剣法を基本とした剣客の風格をつねに備えていなければならない。真の剣舞を修めるときは、身心共に豊かになり、没我合一で詩の中の人物に成りきることができ、観る人をして感動を与え得るものであるから、常に、正しい心を持って正しい剣舞を修得して行きたいものである。

ところで、以上の文中で「剣舞」と「剣武」という字を使いましたが、もともとは同じ意味に使われていたものを、大正初期に於て開祖日比野雷風先生が「剣武の道」と題して著作されたので、神刀流に於いては、剣武という字を用いております。その理由は、武道としての精神・体形を忘れんがためであります。開祖の時代には、剣道が初段になってはじめて、「剣武」をおしえたくらい厳格なものでした。

神刀流神刀館剣武(剣舞)術の教え

基本技
 

位取

What is “剣舞/Kenbu" (Sword Dance)? "Kenbu" is a traditional Japanese dance that combines the graceful movements of the gods with the use of a sword to ward off evil. "In the Shintou-ryu, the founder, Hibino Raifu, stated as the above." Furthermore, Naito Masamitsu Nyudo, who succeeded as the second generation successor to Hibino Raifu, also guided his disciples with the belief that 'God and the sword are one,' in other words, in the realm of 'Shinken Ichinyo' as Unity of Sword and Mind. The reason why it is said that "Shintou-ryu Kenbu" is a martial art that has been studied and developed for self-defense since ancient times, based on the foundation of Japanese martial arts, and completed by adding artistic elements to it. Since "Kenbu" (Sword Dance) is a performance that follows the principles of this martial art and is performed in accordance with poetic recitation, it is of no value unless it is performed with a truly sharp sword, resulting in the unity of spirit, sword, and body. There are many sword dances where the sword remains sheathed at the waist without being drawn. However, even in such cases, one must always possess the demeanor of a swordsman rooted in sword techniques. When mastering true sword dance, one's mind and body become enriched, allowing them to fully embody the characters in poems and evoke deep emotions in the audience. Therefore, it is essential to always approach the study of sword dance with a pure heart, striving to learn and master it correctly. By the way, in this text, the characters for "剣舞/Kenbu" (Sword Dance) and "剣武/Kenbu" (Sword Martial Arts) were used. Originally, these terms were employed with the same meaning. However, in the early Taisho period, the founder, Master Hibino Raifu, wrote a book titled "The Way of Sword Martial Arts" (剣武の道), and since then, the term "剣武" (Sword Martial Arts) has been used in the Shintou-ryu school. The reason for this is to ensure that the spirit and form of the martial art are not forgotten. During the founder's era, it was so strict that one had to attain the first dan in Kendo before being taught "剣武/Kenbu" (Sword Martial Arts).

剣武を学ぶに当たって、最も基本的な体捌きを学びます。

間取法:互いの距離感を計ります。

真の位:基本の姿勢です。

一の位~六の位:体の捌き方、刀の差し方等

礼~式:礼法

早襷の位:襷の掛け方

纏返の位:後ろに下がる時の体の捌き方です。

蒼竜(日本刀を詠ず 水戸光圀作)

剣武は礼に始まり、礼に終わるものですから、前後の礼を正しく行うことが大切です。神刀流神刀館剣武術の基本中の基本であるこの剣武を学びながら、そのような礼法に付いても学んで行きます。

川中島(不識庵機山を撃つの図に題す 頼山陽作)

上杉謙信公と武田信玄公が合い争った川中島の戦いは、あまりにも有名です。その時の情景、謙信公の無念さ等を表す中で、詩の意を体で表現することを学びます。初心者は初心者なりに、熟練者は熟練者なりに、その全身全霊を投げ打って、吟じ演ずる時こそ無限の感動が生じるものであり、剣武の醍醐味を味わうことが可能となります。

建業(偶成 西郷南洲作)

基本動作の出足、引足は柔道の自然体から空手、居合、相撲等に通じる足腰の使い方による進退で、一挙手、一投足が武道の原則にのっとって演武します。抜く剣、斬る剣、突く剣が全て気剣体一致となって、真に斬れる剣でなければ、何の価値もないことになります。この様な原則を基本技を通して学んで行きます。

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水陸(偶成 大鳥圭介作)

一に目付、二に心、三に体捌きというように、正しい目のつけ方、何事にも動じない精神力、武道にそった体の動かし方を心掛けることが大切です。特に剣に二筋なしというように、剣武でも、居合でも、正しい抜き付け、斬り付けを正しい姿勢で行わなければなりません。また演武中、息を腹に溜めて呼吸を抑えるのは気力を充実して真剣に演武する為です。剣武というのですから、宏大豪気な気を腹中におさめ、武芸試合に臨むのと同じ気概が欲しいものです。

雨有り(書懐 篠原国幹作)

剣武に扇子は欠かせません。扇子ひとつで、川中島の鞭とか水陸で指し示す動作等を表します。雨有りでは、笠とか煙とかを現し、扇子の美しい使い方を学びます。また位取とは異なる礼式も学びます。

衣(前兵児の謡 頼山陽作)

雨有りまでは絶句で学びましたが、最後は長い律詩で、基本技の集大成を行います。

六つの剣武をしっかり覚えれば、他の剣武を学ぶ時、非常にスムーズに進みます。礼に始まり、礼に終るように、基本に始まり、基本に終るのですから、先を急がず、一つ一つを確実に身につけ、体で覚えたら、詩の意味をより深く解し、詩中の人物になり切るように努力したいものです。

この様に正しい心を持ち、真剣に練習に励む時こそ、「身心共に豊かになり、没我合一で詩中の人物に成り切ることが出き、観る人をして感動を与え得る」というような理想の剣武を修得できるものと考えます。

神刀流神刀館居合術

 

  一本目  天地

  二本目  四方の一本目

  三本目  四方の二本目

  四本目  四方の三本目

  五本目  四方の四本目

  六本目  受け流し

  七本目  足払

  八本目  柄落

  九本目  鐺返し

  十本目  左すれ違い

十一本目 右すれ違い

十二本目 後詰

十三本目 神妙

十四本目 雷風

十五本目 要止

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